2020年01月22日

2019年の読書を振り返る

ブクログによると、2019年は179冊の本を読んでいます。100冊はマンガですが……

平均すると月15冊になりますが、2月は2冊しか読んでいません。ここでもう1冊読めていれば180冊で、切りのよい数字になったのですが。9月はKindleで「進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス) - 諫山創」が無料で29巻まで読めたのですよね。これをカウントすれば200冊超えだったのですが、あんまりかなーと思って足しませんでした。

さて、昨年読んだ本でおもしろかったものをいくつか上げます。

金子常規「兵器と戦術の世界史 (中公文庫) - 金子 常規」(中公文庫)
一昨年末に同じ著者の「兵器と戦術の日本史」を読んでいましたが、これがおもしろかった。今回はこれを世界史レベルで検討した本。
編制・装備・戦法の全く異なる元軍との対決は、戦場において不利だった日本軍に対して、その戦術・戦法に大きな影響を与えるはずであったが、たとえ台風による自滅であったにせよ、日本軍の勝利とみなされたため、武家は元寇の教訓をあえて採用しようとしなかった。鉄炮等の新兵器も一顧だにされなかったし、元軍の歩兵団体戦法は、武家の一騎打ち戦法を終わらせるものであったが、それも無視された。これらは、武家のこれまでの在り方と相容れず、その支配を危うくするものであると見られたためであろう。虚像といえども勝利感は変革を生まなかったということは、日本でも例外ではなかった。(p.46)
日露戦争以来、長らく培養されてきた銃剣白兵の方針は、うまくいかなくなったとして、にわかに火力方針に変更しても、兵器装備を含む体質がこれに相応せず、成功するはずはなかった。日本軍は、銃剣白兵の戦力を高く評価しすぎていたのであり、今となっては、この評価を低くして量で対処する、いわゆる人海戦術を採る以外になかったのである。そしてこの方法は五年後、朝鮮戦争において中国軍により実践されることとなった。(p.348)
日本は戦争状態にはありませんが、日本は変わっていないと落胆します。歴史から学ぶことはたくさんあると思うのだけど、今の総理大臣、歴史から学ばないどころか、あまつさえ都合の悪い書類はすべて廃棄。残念です。
兵器と戦術の世界史 (中公文庫) - 金子 常規
兵器と戦術の世界史 (中公文庫) - 金子 常規


川北稔「世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界 (ちくま学芸文庫) - 川北 稔」(ちくま学芸文庫)
私は歴史を「国」を単位として見ていたし、その国は同じ一つの発展コースをたどって「後進国」から「先進国」へと段階を経ていくのだと思っていましたが、それは大きな間違いであると教えられました。
今日の南北問題は、「北」の国が「工業化」され、「開発」される過程そのものにおいて、「南」の諸国がその食料・原材料生産地として猛烈に「開発」された結果、経済や社会のあり方がゆがんでしまったことから、生じたのである。(p.168)
これ以後、現代にいたるまでの歴史は、一貫して「万物の商品化」の歴史である−−賃金労働というかたちで、労働力つまり人間も「商品化」され、土地も商品となるばかりか、産業革命以降になると、「教育」や「育児」のような家庭や共同体がもっていた役割までが「商品化」される−−が、封建社会のなかでも、商品化はよほどすすんでいたことは知っておくべきである。(p.241)
コルカタやムンバイなど、インドには工業化の動きもなかったわけでは毛頭ないが、近年のその台頭には、あきらかに情報通信技術の展開が大きな力となっている。開発とは、すなわち工業化のことであり、工業化された国こそが「中核」国であるという、かつての近代世界システムの通則が、微妙にゆらいでいる証拠が、ここにみえるというべきである。(p.2005)
これまでと時代は変わりつつあり、私たちはその真っただ中にいるのだと実感しています。欧米中心の世界は破綻しつつあると思うのですが、この土俵で戦っているかぎり、日本は落ちぶれるばかりかな?
世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界 (ちくま学芸文庫) - 川北 稔
世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界 (ちくま学芸文庫) - 川北 稔


河合雅司著「未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること (講談社現代新書) - 河合 雅司」(講談社現代新書)
日本の人口は急激に減りつつあるので、就職が「売り手市場」だと喜んでいたのですが、簡単に解決する問題ではないですよね。日本も衰退の一途をたどるのだろうと、暗澹たる気持ちになります。
少子高齢化や人口減少に伴う東京一極集中とは、地方から人を流出させ、それがゆえに預金の流出となり、それがまた更なる人の流出を招く。子供が生まれにくい社会は、連鎖的に地方を消滅に向かわせる。 ( p.127)
しかし、嘆いて悲観しているばかりでは何も生まれません。
個々人・個別企業の視点に立って少子高齢社会を眺めれば、悪いことばかりではないはずだ。いつの時代も、「変化」があるところにはチャンスがあるからだ。これからの大激変は、とりわけ若い世代にとっては大きく飛躍する機会ともなり得る。さあ、時代の変化を読み、わずかな勇気をもってこれまでの発想をぶち壊していこう。(p.230)
未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること (講談社現代新書) - 河合 雅司
未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること (講談社現代新書) - 河合 雅司


ジェームズ・スロウィッキー著「群衆の智慧 (角川EPUB選書) - ジェームズ・スロウィッキー, 小高 尚子」(角川EPUB選書)
適切な状況下では、集団は極めて優れた知恵を発揮するし、それは往々にして集団の中でいちばん優秀な個人の知恵よりも優れている。優れた集団であるためには特別に優秀な個人がリーダーである必要はない。(p.77)
これにつきます。部署の会議でも、気をつけようと思っています。
群衆の智慧 (角川EPUB選書) - ジェームズ・スロウィッキー, 小高 尚子
群衆の智慧 (角川EPUB選書) - ジェームズ・スロウィッキー, 小高 尚子


半藤一利著「昭和史-1945 (平凡社ライブラリー) - 半藤 一利」(平凡社ライブラリー)
この時になっても、まだ北海道の北半分を領土とすることを主張するソ連の提案を、トルーマンは真っ向から否定しました。おかげで日本はドイツのように分割されることなく、戦争を終結できたわけです。こうした歴史の裏側に隠されていた事実をのちになって知ると、いやはや、やっと間に合ったのか、ほんとうにあのときに敗けることができてよかったと心から思わないわけにはいきません。
 それにしても何とアホな戦争をしたものか。この長い授業の最後には、この一語のみがあるというほかはないのです。ほかの結論はありません。(p.498)
昭和史-1945 (平凡社ライブラリー) - 半藤 一利
昭和史-1945 (平凡社ライブラリー) - 半藤 一利


posted by zxcvaq at 22:00 | Comment(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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