2018年10月10日

山には登らないが

羽根田 治著「ヤマケイ新書 山岳遭難の教訓 --実例に学ぶ生還の条件--」ヤマケイ新書

Kindleで読みました。

私は山には登らないのですが、登山という行為が冒険心をくすぐるからでしょうか、興味があります。山に登る友人の勧めで新田次郎の「劒岳〈点の記〉 (文春文庫)」を読んだのがきっかけで、本だけは読むようになりました(笑)。ハイキングでちょっと小高い山に登るのも、できれば遠慮したいのですが(笑)。最近では、夢枕獏・谷口ジロー著「神々の山嶺 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)」、石塚真一著「岳(1) (ビッグコミックス)」などもおもしろかったですね。

さてこの本、遭難した事例を取り上げて検討するという内容です。実際に遭難した方が、再度山に入り、遭難の分岐点がどこだったか検証する作業をしていたりして、とても有用です。当事者の方がよく応じたと思います。命が助かったからこそできることですが、果たして、自分に同じような検証ができるかな? 遭難したかたは結果的に責められてしまうので、生還できたとしても、自分ならちょっと辛いだろうと思います。遭難したかたが亡くなってしまわれ、検証できないケースもあります。それでも、また山に行こうと思われるかた、これから山に登ってみようというかた、いずれにも有益な本です。

あとがきに、
本が絶版にならないかぎり、取り上げた事例から得られる教訓は、細々とでも読み継がれていく。それが少しでも事故防止に役立つのであれば、書き手としてこれ以上の喜びはない。(No.2549)
とあります。山に登る多くの人にとって、少しでも参考になりますように。山での事故が少しでも減りますように。

メモ。
「僕は、山登りのベテランはいないと思っています。その場所でのその天候というのは、みんな初めて経験するものですから。ただ、経験を重ねることで、一般の人よりも多く知識を持っているというだけで、それ以上のものではありません。だから、そのときいちばんいい判断ができるかできないか、それが重要だと思います」 (No.471)
さらにもうひとつ教訓を挙げるとしたら、「慣例や過去のデータを鵜呑みにしないこと」だろう。この事故だけではなく、「まさかこんなところで」という雪崩事故はこれまでに何件も起きている。「これまで雪崩は起きていないから」「山小屋のそばだから」「ガイドブックに紹介されているコースだから」「みんなが通っているから」、そこが絶対に安全だとは限らない。ほんとうに安全なのかどうか、安全だと判断したらその根拠はなんなのかを、自分の目で見ていま一度よく考えてみる必要があろう。 (No.1405)


ヤマケイ新書 山岳遭難の教訓 --実例に学ぶ生還の条件--
ヤマケイ新書 山岳遭難の教訓 --実例に学ぶ生還の条件--
posted by zxcvaq at 22:00 | Comment(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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