2008年11月07日

PRESIDENT 2008.9.1号 その3

前回のPRESIDENT 2008.9.1号 その2はこちら

PRESIDENT (プレジデント) 2008年 9/1号 [雑誌]です。特集「お金の新常識60」。特集の最後は、どうなる日本!? 「『株、為替、金利』3分間ゼミ」です。

○榊原英資氏(早稲田大学教授)
(1) 第二次世界大戦後最悪の世界同時不況に突入か
 現在(注:8月ごろかな?)日本ではそれほど影響がないが、日経平均の1万円割れ、為替の円高がおこる。特に急速な円高を懸念
(2) 物価上昇にともなう金利上昇
 1〜2年後に金利2〜3%。投資も変わり目に入ったとのことで、資源のある通貨はまだしも、単なる高金利通貨では儲からないだろう。
(3) 世界のパラダイムシフト
 これまでにない資源価格の上昇とハイテク製品の値下がり。世の中が変わる中で、政治・経営・生活も変化に対応しなければならない。
 円独歩高で豪ドルでさえも下がってますから、「ミスター円」榊原氏の読みはさすがというところ。このところガソリン価格が急激に下がっていますが、潮目が変わる、今が過渡期なのかもしれないと感じます。ガソリンはまた上がる。株や為替は乱高下を繰り返す。食料価格もどんどん上がっていくだろうと思います。

○斉藤精一郎(社会経済学者)
(1) デカップリング問題
 アメリカ経済が減速することで、BRICsの景気も減速。
(2) 資源価格の高騰
 原油価格3ケタ時代を念頭におく必要。これはとりあえず遠のきましたね。
(3) インフレ
 新興国は需要増による「デマンド・プル・インフレ」。ただし金融緩和を大きく進められないので、景気はさらに悪くなるだろう。
 世界経済は世界経済は最低2〜3年は不透明な「濃霧」の時代。日本経済はスタグフレーションに見舞われ、「生活防衛不況」に突入するだろう。政策金利が 1%以上に上がることはない(先日、0.3%に引き下げることが発表されました)。株価は底高いが、上値を追うようなことはない。
 これからの世界成長を考えるキーワードは「FMWEE」、すなわちFood、Material、Water、Energy、Ecology。F以外は日本が技術力を持っている分野。日本経済はこの「逆境」をかつての石油危機のときのように乗り越え、新たな突破口を見出せるはず。

○中島厚志(みずほ総合研究所チーフエコノミスト)
・当面の日本経済はプラスの材料がない。原油価格の上昇で今年度は10兆円近い増加(GDP比2%弱)。潜在成長力が2%の日本経済にとっては大変な下押し圧力。
・世界経済の減速もブレーキ。仕入価格の上昇を販売価格に転嫁できていない→製造業の収益低下。
・新興国経済も徐々に勢いを減じており、日本企業の輸出に打撃。物価上昇で消費マインドが冷え込み、実質賃金もマイナス。日本経済の下期はゼロ成長もありうる。
・株は底堅いが、大きく上がるとは考えにくい。日本株の保有割合を増やす方向がよいだろう。
・為替に大きな変化なし。円はほとんど動かず、100円台で推移するだろう。
・金利は横ばいだが、今後1年以内に0.25%の利上げが1回あることを織り込んでいる。
・リスクが取れるなら不動産や株への投資はまちがいではないが、預貯金を増やしたり、運用するなら物価連動債がよいか。
 「プロでさえ読めないのが為替」とはよく言いますが、本当にそのとおりの展開。私がFXで儲けるのは大変でしょうね。不動産や株への投資はOKだそうですが、分散を旨とすること。なるほど。でも日本の債券はちょっと対象外ですよね(笑)。加えて、物価連動債のような商品はあまり好きではありません。

○伊藤洋一(住信基礎研究所主席研究員)
・原油価格の高騰でクルマ社会が大きく変わる可能性。
・食料、原油価格の上昇で途上国に社会不安が一気に広がる可能性。富が再配分されず、偏在する。格差の拡大。
・日本も国家としての再配分機能が低下。ただし日本経済の先行きは心配していない。

○藤巻健史(フジマキ・ジャパン代表取締役社長)
・自分は楽観主義者。サブプライム問題は終わりに近づいている。
・次のトピックは「資源インフレ」と「食料インフレ」。資源や食料を持っている国は強く、持たない国は弱くなる。向こう1〜2年のテーマ。
・どちらもない日本の通貨が強くなるはずはない。ドル安・円高は終わりに近づき、今後は本格的なインフレ。金利も跳ね上がる可能性。株か不動産を。株は短期的にはマイナスでも、歴史的に見てインフレヘッジになる。
 ああ、私も長い目で見た円安には賛成。株を買っておくことも賛成。問題は「それがいつか」ですね。藤巻さん、大丈夫ですかね?

○山崎元(楽天証券経済研究所客員研究員)
・アメリカの金融不安で資金の流れが滞る可能性が高い。
・日本経済への影響は相対的に低いが、経済的にプラスの面が見えてこない。
・日本株はあいかわらず外国人投資家頼みだが、割安水準であり、そろそろ買えるゾーンになってきている。
・しかしアメリカ経済、資源価格、物価上昇、インフレ懸念など、懸念の打ち止め感がなく、次の行動に移りにくい。
・金利の1.5%は十分に高い。
・為替は資金流入が止まらない範囲でドル安に動く。今の円の水準は少々安く、もう少し円高になってもいい。
 ずばりですね。すべて当たっているような…… 以前にも書きましたが、山崎さんはバランスの取れた見かたをしておられますし、ブログにおける発言やコメントのさばきかたもすごくうまくされています。これからも山崎さんについて行きます!

 特集は今回で終わりです。次回、最後のその4へ。



【関連記事】
PRESIDENT 2008.9.1号 その1
PRESIDENT 2008.9.1号 その2
PRESIDENT 2008.9.1号 その4
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posted by zxcvaq at 06:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | PRESIDENT | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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